近年、TCFD、TNFD、さらにはISSBによるサステナビリティ開示基準の公表等により、企業は金
融機関や投資家から、気候・自然関連のリスクと機会、その対応について情報開示が求められるように
ました。国際原則等に基づく国内向けガイドラインの策定やESG地域金融に係る取組等は、こうした
市場の発展を支えてきた施策の一例です。
2024年に入り、グリーンボンドの発行額は前年を下回りましたが、グリーンファイナンス市場の状況は
経済・金融環境や社債市場全体の動向にも大きく左右されるものであり、2050年ネット・ゼロの実現に向
けては、グリーンファイナンスの重要性はより一層増していくことになります。また脱炭素分野だけでなく
適応、自然資本・生物多様性、資源循環など様々な環境分野における期待も高まっています。グリー
ンファイナンスで資金調達を行った企業からは、「自社のサステナビリティの取組をアピールする良い機会と
なった。」、「新たな投資家や資金調達先を獲得することができた。」、「サステナビリティ経営の高度化につな
がった。」などの声も聞かれるところであり、金融機関においても、グリーンプロジェクトへの投融資を通じ
た収益と環境・社会貢献の両立や、新たな収益機会の増大等の利点があります。そういったメリットをより
多くの企業・金融機関に感じてもらうことが、今後のグリーンファイナンス市場の更なる発展の鍵になりま
す。
Q: TCFD、「Task Force on Climate-related Financial Disclosures」で、日本語では「気候関連財務情報開示タスクフォース」と訳されます。「当該企業が気候変動でどのような財政的な影響を受けそうなのか、気候変動の影響をどの程度予測し、どんな対策を立てているのかを開示せよ」ということです。
TNFD、「Taskforce on Nature-related Financial Disclosures」の略で、日本語に訳すと「自然関連財務情報開示タスクフォース」です。企業・団体が自身の経済活動による自然環境や生物多様性への影響を評価し、情報開示することを目指しています。
ISSB、「International Sustainability Standards Board」の略で、日本語は「国際サステナビリティ基準審議会」です。企業の「環境・社会・ガバナンス(ESG)」などのサステナビリティ情報(非財務情報)について、投資家が判断しやすいように、統一された国際的な開示基準(IFRS S1、IFRS S2など)を策定する国際機関です。
注:環境経営の専門家をご希望の方は「環境経営士養成講座」のホームページhttps://www.compact-eco.com
をご参照下さい。
この講座は「環境教育促進法」(略称)の認定講座として国(主幹:環境省)から認められています。
