生物多様性の損失の状況と経済的影響

IPBESQ参照)が2019年に公表した「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書」では全陸地面積のうち、人間活動による影響が最小限であり生態的及び進化的プロセスが機能している面積は

25%程度に過ぎず、全世界の海洋のうち、人間活動の影響を全く受けていない面積はわずか3%である

とされています。また、過去50年間の地球上の種の絶滅は、過去1,000万年の平均の少なくとも数十

倍、あるいは数百倍の速度で進んでいるとしており、地球全体の自然は人類史上かつてない速度で変化

していると指摘しています。国際自然保護連合(IUCN)が2024年に公表した絶滅のおそれのある世

界の野生生物のリスト、いわゆる「レッドリスト」の最新版では、絶滅危惧種の数は1年前と比較して

2,300種増え、合計で46,337種に上っています。

近年、このような生物多様性の損失は、自然資本の劣化とともに、社会経済的なリスクとして認識さ

れており、20251月に世界経済フォーラム(WEF)が発表した「グローバルリスク報告書2025

では、向こう10年間で世界のGDPや人口、天然資源に甚大な影響を及ぼし得るリスクとして、生物

多様性の損失及び生態系の崩壊が、異常気象に次いで第2位に位置付けられています。

 

Q: IPBES(イプベス)は、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム」の略で、生物多様性の現状を科学的に評価し、政策決定に役立つ知見を提供する国際的な政府間組織です。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の生物多様性版とも呼ばれ、科学と政策の橋渡し役として、地球規模・地域規模の評価報告書を作成し、政策立案者や一般市民に科学的根拠を提供することで、生物多様性保全と持続可能な社会の実現を目指しています。

 

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をご参照下さい。

この講座は「環境教育促進法」(略称)の認定講座として国(主幹:環境省)から認められています。